70年のあゆみ-品質管理:グローバルスタンダードへの挑戦

(3)自動車産業規格の選択 【1998(平成10)年~】 《グローバルスタンダード》

 ISO9001の品質保証システム運用がいよいよスタートした。
 顧客納入不良実績を記録するのにパーセントからPPM表示に変化してきた頃であった。個々の不良は減少してきたものの、品質保証体制として満足が得られるものではなかった。ISOは様々な業種が利用出来る汎用的な品質保証システムの構築に重点がおかれていて、自動車部品業界には十分でなかったからである。
 具体的には製品に関する品質計画の指針を示すもの(APQP)や量産初物に関する顧客の承認取得手順(PPAP)が欠けていたからである。
 得意先である富士重工業が1999(平成11)年12月に米国GM(ぜネラル・モーターズ)と資本・業務提携に伴って、QS-9000(※1、以後QSと呼ぶ)に基づく要求事項へと変化した。汎用的な品質保証システムであるISOから得意先推奨であるQS導入を2001(平成13)年4月に決定した。
 QSは米国自動車業界を取り巻く全世界に普及しており、当社にとってはこの上ない品質保証システムであった。同年8月に導入キックオフ式が当社食堂で開催され、参加者全員で取り組むことで終了した。富士重工業次期車(立上り2003(平成15)年5月予定)スバル・レガシィの量産に向けて認証取得することを誓った。
 一度品質保証システムの構築をした経験はあるものの、ISOとは比較にならないほど理解しにくい要求事項であった。認証機関はISOと同じくTUV Rheinland Japan Ltd.(テュフラインランドジャパン株式会社)で、主任監査員としてドイツ人のフィッシャー氏が来足した。監査員の英語を通訳の方が訳しながら監査は進められた。聞き慣れない英語に不安と戸惑いを感じながらも、2002(平成14)年9月の予備監査と同年11月の認証監査は終了した。2003(平成15)年1月に認証取得した。
QS-9000

(2)ISOを基礎とした品質保証システム構築 【1996(平成8)年~】 《グローバルスタンダード》

 世界標準としてのISO品質保証システムとは企業における事業、特に品質管理がいかなる目的で、またどのような方法で行うべきかを文書化(P)・実行(D)の評価をし、その結果を確認(C)してより効果的なものとして行動(A)する。すなわち管理のサイクルと言われるPDCAサイクルを廻すことである。
会社ぐるみでISO導入キックオフ式が1996(平成8)年8月当社食堂において、得意先の御臨席の基で開催され、最後に参加者全員による「ガンバロー」コールで無事終了した。更に導入教育が行われ、「品質方針」(「品質第一で、顧客の満足と社会の信頼を得る」)が制定された。 
 初めて聞く言葉や横文字を目の前にして、誰もが拒絶反応を示し戸惑いを感じた。ISO規格については文章が難解で理解するには時間がかかった。ISOに関する文書は部長・課長などの管理者にパソコンが配給され、使い慣れないパソコンの使い方を勉強しながら作成した。何とか必要な決まりごと(ファイル5冊、340余文書)を揃えることができた。受審は得意先推奨であるTUV Rheinland Japan Ltd.(テュフラインランドジャパン株式会社)と言うドイツの認証機関であった。
 1997(平成9)年11月に予備監査、1998(平成10)年2月に認証監査が行われた。キックオフ式から1年8ヶ月をかけて平成10年4月に認証取得した。
ISO9001

(1)グローバルスタンダード化の時代背景 【1993(平成5)年~】 《グローバルスタンダード》

 日本国内の基準としてJIS(日本工業規格)があり、国内向けに製品を生産している間はこのJISで十分といえる。しかしながら、海外生産もしくは海外へ輸出する場合にはこの規格では通用しない。世界中どこでも適用できる基準に重点をおいたグローバルスタンダード(世界標準)を取り入れる傾向が顕著になってきた。
 得意先からは不良品を納入しないと言う要求から品質保証の仕組み作りに重点を置いた要求へと変化をしていった。納入不良に関してPPM管理が導入され、Aランクを維持するには10PPM以下が必要であった。当社も得意先からの要求に応えるために、深井製作所としての品質保証体制の構築(良い物作り・品質保証の仕組み作り)をして、お客様満足を向上する必要がある。
 そこで、1996(平成8)年4月にISO導入を決定しました。

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