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3-1) テーラードブランク工法 《技術開発》

 有限要素法による車体強度・剛性解析手法がコンピューターの性能向上とともに大幅に進み、車体のどの部位にどれほどの応力がかかっているかが明確にされるようになった。
 こうなれば、必要な部位に必要な強度を持つ材料(材質・板厚)を配置できれば質量軽減が可能となるはずである。こうして種類の異なる鋼板を洋服屋さんのように組み合わせて使用するテーラードブランク(以下テーラードブランクをTWBと略す)工法が考えられ採用された。
 ブランク材の歩留まり向上による生産コストの低減という考えによりブランク材の突き合わせ溶接の構想は1960年代からあったが、実際に自動車に用いられることはなかった。1967年になると本田技研工業が軽自動車にTIG溶接された5分割のサイドパネルを採用した。
ヨーロッパでは1970年代からシーム溶接にて実用化されていたようだが、本格的になったのは1983年にティッセンスチールとAUDIが共同でAUDI100のFLOOR PAN Fのレーザー溶接による一体化に取り組んでからである。このときは同材質・同板厚で溶接長1670mmの大きなブランク材を作る目的であり、1985年に量産開始されている。
 このときは未だ軽量化という考えでなく、大きいブランク材を得るためとブランク材の歩留り向上が狙いであった。しかし1988年になるとVWとAUDI A4のフロントフレームをマッシュシーム溶接で量産している。1990年にはAUDI A4がCO2レーザー溶接によるTWB工法を用いて、軽量化をはっきりと意識して取り組んでいる。
 1988年にはトヨタ自動車もTWB工法を一部車種に採用している。
マッシュシーム溶接(左)とCO2レーザー溶接
マッシュシーム溶接(ワークを重ねてシーム溶接)とCO2レーザー溶接(突き合わせ部位を溶接)

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